竹槍でB29を撃墜する方法
余の辞書に不可能という文字は無い。とナポレオンは語った。
しかしものによっては不可能でなくてもやらない方がいい。
竹槍でB29を撃墜出来るか?
第二次世界大戦の頃、本気でこんなことを考えてる
人間は実はいなかったんじゃないか?
まあそりゃそうだろ。実際普通に考えて無理っぽいだろうし。
しかしだ、不可能だとあきらめたら人類の進歩はなかった。
要はどうやって竹槍をB29にぶつけるかだ。
十分なエネルギーさえあればB29だろうと落ちるはずだ。
ながーい竹槍を振り回したら落ちたりしてな。
いや、全長10kmの竹槍はつなぎ目から間違いなく折れる。
自重に耐え切れない。
だとしたらやっぱりB29の飛行高度に竹槍を撃ち込むしかない。
しかし竹槍を打ち出すってどうすりゃ良いんだ?
パチンコみたいなもんじゃあ絶対届かないだろ。
手で投げるなんて論外だしな。
かといって火砲では竹槍が粉みじんだ。
1つ手がある。
竹槍にノズルをつける。火薬を詰める。火をつける。
最大のものでは太さ25cm、高さ25mにもなるという、孟宗竹あたりが
いいかもしれない。燃料も(比重1として)40kg弱積めることになる。
火薬詰めただけではまっすぐ飛ばないから姿勢制御ジャイロと
尾翼をきちんとつけとかないといけないだろう。
竹自体もまっすぐにしておくほうがいいだろう。
中の固体燃焼剤を詰める部分もきちんと加工する必要がある。
場合によっては燃えないように加工する必要もあるな。
そう、竹ロケットだ!
これなら上手くつくれば1万メートルまで届くかもしれない。
さあレッツトライ!
…だからもはや竹槍じゃないだろそれは!
それにそもそも…曲がったりしないだろうか?
調べてみたら、旧日本軍は対空噴進爆槍なるものを考えていたらしいが、
それはあくまで低空に侵攻してくる敵を相手にするものだったわけで、
ここで考えているものとは運用法が違うので念のため。
冷静に考えてみたら、単段式より多段式の方が高空では有効かもしれないと思った。
多段式竹槍。もう何がなんだか。二段で十分だとは思うが。
さて、相当上手くつくれば届くかもしれない。
しかしだ。どうやって当てる?当たらなきゃ意味なんて無いぞ。
まず光学観測する。B29が爆撃体制に入るところを狙う。
進行方向と移動方向を見極める必要あり。
あとはその目標到達地点に竹槍を集中放火すればいい。
もっといいのは超高度から大型機で大量の竹槍をばらまくとか。
もっともその性能があったら普通に迎撃しろよといわれそうだ。
実はB29の多くは夜間爆撃を繰り返してたんだがな。
夜間じゃあ見つけることさえ出来んわけだが。
レーダーの性能も問題外だったし、竹槍で撃墜ってのは可能性0
じゃあないけど限りなく無理っぽいな。
…て言うかこれ手間かかりすぎだろ。
そもそもこれ言い出したのは毎日新聞の記者だそうで、
「そんなんで戦争が勝てるか!」という意味で言ったそうだ。
正直言って正論であると思う。
もっとも記者はその発言のせいで兵役にとられたわけだが。
ところで竹槍でB29ってのは極めて困難だが、調べてみたらF4ファントムが
ベトナムで竹槍撃墜の憂き目に遭っているらしい。
低空爆撃の際にどこをどうしたのかはわからんが、とにかく
竹槍に引っかかって撃墜されたらしい。なさけねぇ。